わたしの山日記
 
北アルプス随一の雄大さと
奥深さを誇る薬師岳
2005.8.26(金)〜8.29(月) 3泊4日

◆投稿者:宍戸 幹直様
立山連峰の南端に位置する薬師岳は南北になだらかに伸び、大きな山容は気品と貫禄を兼ね備え、北アルプスで最も女性的な山と称されているらしい。懐の深い山であることから、私達は太郎平小屋から、広々とした尾根をゆっくり歩くことは多くの感動をもらい、何にもましてすばらしい一時を実感できた。天候に恵まれ、美しき女性の皆さんとののんびり山行はこのうえない幸せでした。


←薬師山荘周辺からの槍ケ岳の眺め
◆8月26日(金)〜27日(土)
昨夜のうちに茨城を出発したバスは、途中、仮眠をとり、さらに林道入口のゲート開くのを待つ関係で、折立登山口(1360m)に6時45に着く。登山口には13名の愛知大生遭難の慰霊碑として十三重之塔が建てられている。手を合わせた後、曇り空の中、7時20分、樹林帯の中へと歩を進めてゆく。ゆるやかな道と急登をジグザクに登る。
ゴゼンタチバナやイワハゼの赤い実がとても美しい。樹林帯の中は風がなく蒸し暑い。約1時間間隔で休憩をとり、高度を上げてゆく。約1700m位になるとウラジロモミの大木林となり、2000m位まで続く。ここらあたりを過ぎると視界が開け、眼下に有峰湖が見えてきた。昔は湖底に沈んだ有峰村から薬師岳を目指したそうだ。
やがて、石を敷き並べた広い登山道となる。歩き易きはない。ライチョウが3羽、忙しく餌を食べている。赤紫の小さな花が沢山咲いていた。初めてみる花でとてもかわいい。後で小屋の人に花の名前を聞くと、ミヤマママコナというそうだ。イワショウブも沢山咲いている。笹の間に咲いているミヤマリンドウの紫も色鮮やかだ。ミヤマアキノキリンソウも美しい。チングルマやコバイケイソウは終わっていた。

←ミヤマママコナ
12時15分、今夜の宿泊先である太郎平小屋(2340m)に着く。本日の歩行数は9889歩。薬師岳の山頂が目の前に迫っている。明日の登頂が待ちどうしい。小屋の前の広場からは水晶岳、鷲羽岳、黒部川の源流も見える。
部屋に入り、美味しい生ビールを飲みながら、いつもの山談義に花を咲かせる。恐怖心で楽しみどころではなかった剣岳のカニのタテバイ、ヨコバイ。美しい長多い花が多い北海道の山々や紅葉が綺麗な東北の山と楽しい話はつきない。戸頃リーダーがバイクで世界旅行をしたときオカマに襲われそうになった話には腹を抱えて笑ってしまった。お腹の筋肉も疲れたので昼寝をして夕食を待つ。17時から夕食はとても美味しかった。品数も多く、ビールのつまみにもあう。やがて、山の夜は静寂な時の流れにつつまれ、19時頃には深い眠りに入る。女性の皆さんは美しい星の夜空を楽しんでいたらしい。
◆8月28日(日)
4時に目を覚ます。5時に美味しい朝食を食べて、5時45分にスタートする。今日は小屋から山頂までの往復で、ゆっくり山旅を楽しめる。天候も心配なさそうだ。清々しい空気が漂う中、元気に山頂に向う。



←ご来光直前の小屋前にて
広々した尾根には木道が取り付けられており、軽やかに歩を進める。間もなく、キャンプ場の薬師峠に着くが、ここからは石がゴロゴロしている急登となる。
途中多くの登山者が下山してきた。上の薬師岳山荘に泊った人達でしょう。さらにガレ場の急登が続く。
ハクサンボウフウが沢山咲いている。タカネヤハズハハコ、ウメバチソウ、ミヤマリンドウ等も美しい花を見せてくれた。花のシーズンは終わっていると思っていたが楽しませてくれる。やがて、薬師平に着くと視界が開け、槍穂高連峰の美しい山容が目に入ってきた。朝の空気を頬に受け、山々の風景を見ながらの山行はいつもながら最高の気分である。

稜線に出ると加賀の白山が見える。トウヤクリンドウが風にゆれている。薬師岳山荘はもう間近である。時間があるので山荘の温かいコーヒーを飲みながらゆっくりする。歩きだして間もなく、笠ケ岳、乗鞍岳、御嶽山が見えてきた。ハイマツのガレ場の道が続く。2800mを越えるころから緑はなくない、昭和38年1月、13名の愛知大生が遭難した場所にさしかかる。小さな祠が祀られていた。
ここらあたりにくると、常念岳、鹿島槍、五竜岳も見えてくる。

←後は薬師岳山荘
9時5分、山頂に着く。祠には薬師如来像が祀られており、厳かに手を合わせる。今まで山頂に隠れていた立山、剣岳が現れた。一箇所に居ながらにして、北アルプスの名だたる名峰が見ることができ、さながら山岳雑誌のグラビアのような風景には感動を覚える。

陽だまりで休んでいると昼寝をしたい気分になる。約1時間程山頂でのんびりした後、下山する。
途中薬師岳山荘で休憩し、太郎平小屋には12時30分に着く。
本日の歩行数は16197歩。山で飲むビールは本日も美味しい。楽しい夕食は17時からである。食後、ほろ酔い気分で床に入り、雑談していると、いつの間にか眠ってしまった。
◆8月29日(月)
今日も4時に目を覚ます。3日目であるが、皆さん益々元気だ。5時に朝食を済ませ、5時35分には登山口に向けて出発する。清々しい朝の空気を胸一杯に吸い込む。東の空は明るいが、太陽の顔は山に隠れている。薬師岳山頂の祠がはっきり見える。尾根歩きが続くが、秋の気配が感じられた。

6時35分小休止。朝日が眩しい。標高1900m位まで下ってくると、剣岳、立山が見えてきた。その前には弥陀ケ原が横たわっている。何人か登ってきた。大きなザックを背負った10名程の大学生パーティもいる。人気の山らしい。登山口には8時30分に着く。

本日の歩行数は13369歩。パートナーと天候に恵まれ、そして余裕のある日程で、楽しい山旅をすることができました。薬師如来様ありがとうございました。麓の亀谷温泉の白樺ハイツで温泉につかり、3日間の汗を流す。気分爽快になったところでの喉越しのビールは格別だ。昼食は滑川にあるレストランで日本海の海の幸を堪能する。タイ、ヒラメ、海老のお造りは大変美味しかった。高速道路で若干渋滞にぶつかるが我が土浦には18時30に到着した。