わたしの山日記
 
北海道の山旅 〜裏話編〜
「幌尻岳」と「大雪山旭岳」

2006.9.4(月)〜6(水) 2泊3日

◆投稿者:高浜 邦彦様
9月4日から幌尻岳登山と聞いて、一瞬、一抹の不安を感じる。何故ならば昨年同じ頃、幌尻の林道途中まで行き、台風による川の増水の為登山を断念したので、今年も又、同じことがありはしないかと思ったからだ。それに今回は8月の予定が人員不足で延期になり、また、別のツアーでも同様中止。こうなると何としても行きたくなる。(行動しなかった後悔より、行動して後悔した方がまだ良い)と言ったような言葉を思い出し益々やる気になる。 早速、別ツアーの二人の誘いに成功、合わせて6人で何とか成立。ネイチャーさんにだいぶ迷惑をかけたようだ。同行して下さった方達に感謝、感謝だ!。メンバーは思いもよらず女性一人参加、他の男性は土浦の澤田さんを除いて皆、顔見知り、和気あいあいの山旅となる。澤田さんはフルマラソンもやられる頑強な方、私より4つ年上だが若々しく見える。
◆9月4日(月)

さて、第一日目(9/4)
林道ゲートから約2時間かけて取水ダム迄歩く。到る所、落石注意の標識と土砂崩れ。今年はあちこちの山の林道が崩れている。

愈々待望の徒渉になる。「徒渉」とは”歩いて水を渡ること”とあるから簡単なように思えたが、同年輩の人と話している雰囲気だ。さにあらず。急流だったり、石が滑ったりする。そこで、地下足袋に草鞋を履きタイツ姿、ショートパンツの、まるで山賊のような出で立ちで臨む。運動靴のようなゴム底では、滑り易いとのことで連れの二人は途中で購入した地下足袋を履く。
徒渉すること、約27回(数えていたが水が膝下までや、足首まで、又せせらぎのような所、幅が1〜2M、4〜5Mなどいろいろあり、わからなくなる)数など、どうでも良いではないかと思ったりするが、人は何故か数字に拘る。 曰く、「山は何年やっていますか?」「百名山はいくつ登りましたか?」「あとどのくらいで頂上に着くようですか?」等々
流れの速い所では体勢が崩れ易い。背負った登山靴がブラブラして上体のバランスがとり難いせいか?。水は冷たい。2〜3M以上歩くと足先が痛くなる。約2時間の楽しい(?)(誰も滑らなかったかどうか触れないことにする)徒渉も終わり、幌尻山荘に着く。
早速、小林さんと戸頃さんは夕食つくりに励む。メニューは、ビーフシチュー(?)、カレー、醤油味のスープなどだ。我々傍観者は、早く作ってよと思いながら、酒を飲む。薄暮の野外での飲食は最高だった。戸頃シェフの腕前はますます磨きがかかっているようだ。
◆9月5日(火)
午前3時45分山荘を出発して幌尻岳に向かう。ウラジロナナカマドは未だ紅葉は早いが、うっすらと紅葉している木々がある。秋もすぐそこだ。
這い松が絡む道を進むとお花畑が広がる。今の時期はミヤマリンドウ、ウメバチソウ等数は少ない。野郎が殆んどなのであまり気にもかけず歩く。景色もガスが拡がり何も見えない。 妻の言葉を思い出す。『あなたは、ただ登ればいいんでしょ。景色とか花が見えなくても』 『何を言うか!この愚妻メ』。 岩陰に風雨を凌ぎ、その美しさを誰にも知られずに終わってしまうかも知れないのに、 可憐に、逞しく生きている花に、俺は充分感動しているのダ。
いつも思うのは、どのようにしてこのような山が出来たのか自然(地球)の不思議さと、山の威厳ある姿に畏敬の念というか、恐れさえ感じているのだ。”いろいろ考えているうちに、頂上に着いたが、早々に下山する。
山荘で再び山賊姿になり徒渉に備える。登りは地下足袋だけだった二人に川田さんと私のスペアの草鞋を貸す。5人が草鞋履きでますます昔の旅人姿になる。出会った他の登山者も、物珍しそうに我々を見て通り過ぎて行った。徒渉回数を、澤田さんと ”ここはカウントする” だの、しない、 だの言いながら兎に角、無事取水ダムに着く。
最後は林道歩きだ。味気ない林道を歩いていると、キタキツネが林道の端でこちらを見ている。結構慣れているみたいだ。降り出した雨の中を黙々とゲートまで歩く。
ゲートの駐車場からは、 人や車に殆んど出会わない道路を(驚いたことに、又別の道路を造っていた。無駄なことをやっている。)一路今夜の宿泊地(日高高原荘)に向かう。早く温泉に入って、生ビールを飲みたい!
◆9月6日(水)
午前5時55分出発。富良野町経由で旭岳温泉方面へ向かう。昨日とはうって変わって晴天だ。美瑛や富良野の景色が素晴らしい。(スカイラインのコマーシャルで有名な、ケンとメリーのロケ地も見る。)旭岳からの景色も期待できそうだ。今回の旭岳登山はロープウェイ利用で、短時間の登山だ。
トムラウシ、十勝、振り返れば黒岳、北鎮岳などが一望出来久し振りに景色を満喫した。 途中で出会った二人の外人女性は、いつも中高年を見ているせいか綺麗に見えた。(中高年の中にも素敵な人がいるのは間違いない。念のため。)  花がない時は、別の花も良いものだネ。旭岳は数年前、雪で登れなかったので今回、単独でも登るつもりだった。行程に入れて貰って良かった。天気も良く本当に来て良かったと思う。
下山後、富良野の「ハイランドふらの」で汗を流し、千歳空港へと向かった。途中、芦別でトウモロコシを食べ、チョットだけ北海道の味を楽しんだ。(後日、そのトウモロコシは本州の○○の産ではないのと聞かされウッとうなってしまった) 3日間の山旅を終え、深夜無事自宅に着いた。同行の皆さん、大変お世話になりました。徒渉を又、やってみたくなりました。