わたしの山日記
 
東京都の最高峰
雲取山

2007.3.3(土)〜3.4(日) 1泊2日

◆投稿者:島田 俊彦様
 雲取山は以前から登ってみたい山のひとつであった。一昨年計画を立てていたが天候が悪かったり、都合がつかなかったりで全て計画倒れになっていた。手元に届いたネイチャーツアーズのパンフレットを見て「これを逃しては」と早速申し込んだ。
 インターネットで検索すると「2/26の最高気温3.1℃、最低気温-5.9℃、積雪北側1千m辺りから20cm位、アイゼン必携」とでている。寒さ対策を十分に取らなくてはと厚着をして出かけた。ところが前日から気温が高く、3、4日両日ともに4月中旬過ぎ頃のバカ陽気。。。
◆3月 3日(土)
 バスは、”お祭口”から後山林道を10分ほど走ったところで我々を降ろしてくれたので、3時間の林道歩きが半分近く、約1時間40分に短縮されて大助かり。
 道幅の広い林道を、時々起こる小石の落石に気を取られながらも、左下に後山川を見下ろしながら快調に歩いていく。
川の水が硫黄分を含んでいるのだろうか、岩が白く縁取られている。細く流れ落ちる滝があったり、ワワビ田があったりで、単調な林道歩きも飽きることなく終点に到着する。車が何台も駐車している。
13:30  山道に足を踏み入れる。よく整備された登山道が九十九折りに延び、崩れやすい急斜面が続き、小石や砂が道を塞いでいる場所もある。丹念に石を積んだり、丸太の材木で補強がされている。
14:00  見上げると、標高1103mの原生林の中に建つ「三条の湯」の建物が。
 リーダーの受付を待って部屋に入り、身辺整理。間もなく一行9人が車座になり、皆さんわざわざ背負いあげたお酒や、ビール、おつまみなどを拡げて楽しく歓談する。何も用意しなかった私はただご馳走になるだけ。
岩田さん、谷沢さん、仲田さんありがとうございました。
このあといよいよ待望の温泉にはいる。外壁の倒木を利用した、ユーモラスなお面の下の標示に従って坂を下りると、男女別のお風呂の建物がある。水力発電と薪で沸かした熱いくらいたっぷりのお湯は硫黄泉で、体がつるつるしてくるし、ゆったりした気分にさせてくれる。湯上りの女性たちの顔もつやつやと輝いて満足げだった。(気のせいか皺が少なくなったような?)
夕食は外の竈で薪を燃やして炊いたご飯に(お焦げが香ばしい香りで懐かしい思いがした)鹿肉の入った吸い物、おかずは揚げたてのフキの蕗や舞茸の天ぷらなどで、多くの山小屋で出される冷凍物とは違って手作りの心のこもった美味しいものだった。
◆3月 4日(日)
6:30出発
小屋の前を通って三条沢を渡り、登り返す。水無尾根の腹をぐるっと穏やかにからめていく。
東側斜面にさしかかると所々雪が残っていてアイスバーンになっている。アイゼンを着けるほどではないがスリップしそうで慎重に歩いていく。
危険な所では戸頃さんがピッケルで足場を刻んでくれるので安心して登ることが出来る。
 
次第に高度を上げていくが平均して穏やかで呼吸も安定して楽に登っていく。
1時間もして南側の開けた場所に差しかかるとブナの木の間から富士山が見え、尾根に出ると飛竜山なども見えてきて歓声が上がる。カラマツ林に入ると雲取山の山頂が見え始め、三条ダルミで一休みした後いよいよ最後の詰めに入る。わずか4〜50分の急登が苦しい。
10:00目の前が急に開けて山頂の一角に飛び出す。ログハウス風の避難小屋があって、その奥を左に少し行くと1等三角点のある山頂に着く。
奥多摩の山々、南アルプスの山並み、雲の下に昨年秋に登った北岳が、真っ白に雪をかぶってはっきりと見てとれる。何と言っても富士山の姿がいい。
時間をとってお昼にしていると、どこからともなく出てきた鹿がすぐ側まで寄ってきて物ほしそうに見ている。可愛いもんだ。

10:40念のためにアイゼンがすぐ装着できるよう準備をする。泥道に備えてスパッツも着ける。
よく写真に出ている石尾根を下り始める。夏はお花畑で多くの登山者を楽しませてくれる所だがいくら4月の陽気だとはいえ、まだ残雪の残る泥まみれの道でスパッツは正解だった。
奥多摩小屋は管理人が居るのか、煙突から薄紫の煙が立ち上っている。立ち寄らないで七ツ石山(1757.3m)を正面に見ながら先へ進む。五十人平ヘリポート辺りで一息入れ、ブナ坂の先から七ツ石山の山腹を巻き七ツ石山小屋を見上げながら下っていく。
堂所を下ったところに、このコースの唯一の水場があり不足気味だった水分を補給し更に下っていく。
左下に小袖の集落が近づいてくると、眼下に舗装された立派な林道(生活道路)が見える。下山道の脇には何軒かの廃屋が建っている。
割合に新しい家もありこんな高いところでどんな生活をしていたのだろう。大変だっただろうと考えてしまう。
14:25鴨沢の駐車場に下り立つ。
穏やかな下りが続き、それほど負担にはならなかったが
それでもバスに乗り込むと疲れが一度に出たような気がする。
温泉に入り汗と埃を流してさっぱりとした体で帰路に就く。
皆さんお疲れさんでした。