わたしの山日記
 
北アルプス
大キレット縦走

2007.9.15(土)〜9.17(月) 2泊3日

◆投稿者:星 洋子様
「南岳から大キレットを越えて北穂高岳へ」
高度3000m、スリル満点楽しさ満点の縦走の記録です。
◆9月 15日(土) 曇り
5:00 下館発。気になる空模様。雨の時は大キレットの縦走は中止なので、どうか降らないでと祈りつつ・・・参加者9名、リーダーは戸頃さんと富岡さん。ともに山の大ベテラン、心強い。
11:00 新穂高温泉駐車場から、右俣林道、白出小屋を経て槍平小屋に向かう。
寒さの備えをバッチリしてきたのに、暑い! やはり今年の夏の暑さは異常だ。
16:15 槍平小屋着。 ナント、この小屋は宿泊料高齢者割引あり。メンバーのうち、若いつもりの高齢者数人が恩恵を受けたのでした!
◆9月 16日(日) 曇りのち雨
4:00 月も星もない闇の中を出発。南岳小屋まで、標高差1000メートル、4時間の急登!
途中晴れ間が出て、ふり返ると、笠が岳や裏銀座の山並みが、右手には、目指す大キレットと、絶壁の上に立つ
北穂高小屋が見えた!
今日の道のりのハードさを思い、ため息。 その時、槍ケ岳からの稜線上に、虹色に輝きながら流れる彩雲が現れる。
その美しさに今日の無事が約束されたような・・・。
9:00 南岳小屋。コーヒーを飲み、一息ついてこれからの戦いに備える。
9:30 いよいよ大キレットへ。間近で、上から見る大キレットの切り立ったギザギザの岩稜の迫力に息を呑む。
命がけだ・・・と、武者ぶるい。

いきなり急な崖の下り。落石を起こさないよう慎重に下り、しばらくやせた尾根を行く。核心部はこれから。
リーダーが、「落ち着いてしっかりしたホールドと、スタンスを探し、3点支持で確実に!」 「簡単な所でのつまずきなどによる転落が多い。絶対に気を抜かないように!」との掛け声が山にこだまする。 

最後まで集中力が続くか心配〜。
小ピークを登り下りし、長谷川ピークの急登に取り付く頃、あいにくの雨。岩が濡れて危険度アップ!!
切り立ったピークを太い鎖と、リーダーがつけてくれた補助ロープを頼りに全身を使って越える。すごい高度感。

足元がスパッと切れ落ちていて、下りが難しく、恐怖だ。 「3点確保・・」と、頭の中で繰り返しながら下り、A沢のコル。
この先もまだまだ難所続き。
スッパリと切れ落ちた鎖場の登下降や、トラバース。三角のスラブ状の岩を反対側に乗越したり・・・、垂直の岩にピンと鎖を頼りにとりついたり・・・。                                           
ヒヤーとしたり、ゾーーとしたり・・・。手足フル稼働、全神経を集中。
展望台の下の安定したところで、やっと休憩。「夢中でどこが飛騨泣きかわかんなかったよ」とAさん。 
「死にものぐるいっちゃこういうことだな・・・」とKさん。
必死のうちに、飛騨泣きも無事通過。
また降り出した雨の中、最後の北穂の北壁の立ちはだかるような急登に取り付く。
もうほとんど四つんばいで黙々とよじ登り、14:00北穂高小屋着!
皆座り込んでしまって、「いやーすごかったあ」「やったねえ」「おそろしかったー」「もう来ないな」と・・・
そのあと、生ビールで何回も何回も乾杯したことは言うまでもない。
◆9月 17日(月) 晴れ
6:00 北穂南稜を経て、涸沢に下る。この下りがまた難路。
スラブ状の大岩、長い鎖場、はしご、浮石、ザレ場と・・・難所のオンパレード。 疲れて集中力も鈍ってきた頃、涸沢小屋着。
テラスでおいしいコーヒーをいただき、横尾を経て14:00上高地。 坂巻温泉で汗を流し、帰途についた。
戦い終わって・・・
スネには、岩にぶつけたいくつもの青あざと、腕に筋肉痛、心には大きな達成感と、忘れられない思い出がたくさん残ったのでした。 素晴らしい山行でした。   

完璧なサポート、本当に有難うございました。